教育実習訪問―風に負けるなー

【学校教育専攻】　今宮　信吾

　現在３年生の学生たちの多くは教育実習に行っています。実習訪問として学生の授業を参観する機会があります。ゼミ生たちは、教科書に頼らず自分で教材開発をしたり、４５分のシミュレーションをしたりと前日まで準備のために遅くまで残って準備をしているようです。それに付き合って指導いただいている教育実習の指導教官の先生たちには感謝の気持ちでいっぱいです。そんな中で先日、小学１年生の「くじらぐも」の音読の授業を参観しました。子どもたちはくじらぐも役や子ども役になって動作化しながら音読発表会に向けて音読の練習をしていました。物語の中に風に乗って子どもたちが天高く舞い上がるという場面があります。ちょうどそこを音読していた時に窓から風が大きく吹いてカーテンを揺らしました。「くじらぐも来たんじゃない」とある子が叫んで、カーテン越しの窓をみんなが覗き始めました。くじらぐも探しに夢中になり、授業に集中できなくなりました。指導者である学生が「ねえ、風よりこっちに集中してよ」というシーンとなりました。風にも負けず一生懸命子どもたちに語りかけている姿が印象的で輝かしかったです。