【学校教育専攻】江上 直樹
先日、「兵庫県数学教育会」の「高等学校部会」の「但馬支部」の総会に呼ばれ、
「探究学習で活用できる統計処理の方法」
という題目で講演を行ってきました。
「兵庫県数学教育会」というのは、兵庫県下の小・中・高校の数学教育の研修を行う組織のことで、その中でも高校数学のことを取り扱うのが「高等学校部会」、さらにその部会の中でも兵庫県の但馬地域の先生方が集まるのが「但馬支部」ということですね。
このように、形は様々ですが、各地域ごとに学校教員の自主的な研修組織が存在し、学校の先生方は日夜研修に励んでいます。
以下の画像は、その研修で用いたスライド資料の一部です。
講演題目にある「探究学習」というのは、生徒自らテーマを設定して、そのテーマに関する調査等を行い、その研究成果を報告するといった活動を行う学習のことを指します。
高校の新しい学習指導要領では、従来「総合的な学習の時間」と呼ばれていたものが「総合的な探究の時間」という名称に変わったこともあり、「探究学習」のあり方について検討することは現在ホットなトピックというわけです。
この「探究学習」、生徒達の活動について単純に○×で採点できるものではなく、なかなか公平な評価というものが難しい。研究発表の内容を審査するといっても、審査員によって採点基準がバラバラで、たまたま高めの点数をつけやすい人に採点された人が有利ということにもなりかねません。
そういうときは統計的な処理として「標準化」という作業をするといいのですが、こういった内容を中心に、講演では統計的な知識を如何にして「探究学習」の運営に役立てるかという観点から話をしてきました。
昨今、学校教育においてデータの利活用が重要視されていますが、探究学習を運営していく場面においてもデータをうまく処理できる力が問われているということですね。
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